​新しかったまちの新しい木

コンクリート、布にプリント、木材、映像、折り紙、壁面にチョーク、など

 

 

私の住むまちは、ホンマタカシ「TOKYO SUBURBIA 東京郊外」(1998)に登場しており、その写真集に社会学者の宮台真司は以下の文章を寄せています。

「ホンマタカシの写真を見て思うのは、郊外に住む子どもたちの表情がとてもいいなってことです。そんな素敵な表情をした彼らの顔を見ていると、生まれたときから名前のない街に棲息するリアリティって、どんなものなんだろうと考えさせられます。」

得体のしれない子供たちとして対象化され、論じられた当時の<彼ら>は、私自身でもあり、過去との断絶を克服しようとする<私たち>に他なりません。

 

 

 

駅前の路面に、街路樹が撤去された跡がありました。私が感じたわずかな喪失感は、歴史から切り離されたこのまちに多少の歴史が堆積していた表れでもあります。まもなく、そこに2本の新たな木が植えられましたが、以前までは3本の木があったそうです。こうしてまた小さな断絶が生まれ、<私たち>は作為的な自然と向き合わなければなりません。

 

合理性に翻弄されがちな<私たち>は、それから逸脱することを強く望んでいるはずです。

これらの作品は、そのための指標を示すものです。